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関東私鉄をはじめとする東日本地域に於いては、京浜急行電鉄・東武鉄道・京王帝都電鉄(→京王電鉄)・東京急行電鉄・小田急電鉄・西武鉄道・相模鉄道など大手・準大手はもちろんの事、中小私鉄では例えば日車標準型車体のカルダン車が長野電鉄、秩父鉄道などに、また路面電車でも東京の都電・横浜市電など、果ては軽便鉄道や北海道の簡易軌道路線にまで同種の2枚窓先頭車を持った車両が登場した。ただ、路面電車では湘南顔とすると運転台と出入口との配置に制約が生じる事から採用例は限られ、地下鉄では法令で貫通扉を設ける事が義務付けられているため、湘南顔の電車は出現しなかった。
中部以西では名古屋鉄道・西日本鉄道なども採用し、関西地方の私鉄や静岡鉄道駿遠線、三重交通、それに下津井電鉄など、一部の軽便鉄道にまで影響を与えた。しかし関西では、元々多客時には短編成の電車に随時増結して輸送力を確保する、弾力的な車両運用を好む会社が多く、湘南顔前面では車両間の通り抜けができないことから、運用上は厭われることが多かった。
その結果、京阪神急行電鉄(→阪急電鉄)では同種の2枚窓を持った車両は製造されず、その他の会社でも各社1~3形式程度しか湘南顔に類似するタイプの車両は製造されなかった。ただし、南海電気鉄道のみは湘南顔を持った車両を南海・高野の両線で長く主力車として重用した。
後年、関東でも貫通扉がない事が運用上で様々な支障をもたらす事が表面化し、結果、昭和30年代中頃までに湘南顔の流行は終了した。既存の湘南顔車両についても、まず東武鉄道が湘南顔車について貫通扉設置形態に改造し、その他の会社も同様に、湘南型前面を持った車両を次第に貫通前面化改造した例が多く見られた。路面電車でも都電7000形などで湘南顔を三枚窓の形態に改造した例がある。
しかしそれでも、京王帝都電鉄では固定編成で運用される井の頭線向け(京王線用は1963年の5000系から湘南顔廃止)として1988年(昭和63年)まで(更に事故車の代替用では1991年(平成3年)まで)、西武鉄道では1987年(昭和62年)まで、それぞれ湘南顔の電車を新製し続けた。