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5.対応
5.2.保存的治療

発症して時間が経って血栓溶解療法適用外となったアテローム血栓性梗塞やラクナ梗塞であれば、オザグレルナトリウム(抗血小板剤)・アルガトロバン(抗トロンビン薬、スロンノンHIなど)などを発症早期に投与する。ただし心原性塞栓症ではこれらは禁忌である。

アテローム血栓性脳梗塞

アテローム血栓性脳梗塞の場合は抗血小板療法と抗凝固療法のいずれも選択肢となりうる。抗血小板療法としてはトロンボキサンA2合成酵素阻害薬であるオザクレルナトリウム(カタクロット®、キサンボン®)160mg/dayの点滴投与またはアスピリン160~300mg/dayの経口投与となる。一方抗凝固療法としては、ヘパリンの静脈内投与(APTTで調整)や選択的トロンビン阻害薬であるアルガトロバン(スロンノンHI®やノバスタンHI®)を60mg/dayで二日間、20mg/dayで五日間という方法がある。重症例、進行例にはアルガトロバンをがしばしば選択され、軽症、安定例ではオザクレルナトリウムが選択される傾向がある。アルガトロバンとアスピリンの併用、ヘパリンとアスピリンの併用もしばしば行われる。

発症24時間以内であれば脳保護薬であるエダラボン(ラジカット®など)が用いられることもある。フリーラジカル消去作用にて細胞性浮腫を減少させる効果があると考えられており、一回30mgを一日二回30分で点滴する。14日間投与可能である。近年はt-PAと併用することも多い。

発症後治療開始までかかる時間で分けると3時間以内ならばt-PA,24時間以内であればエダラボン(ラジカット®など)、48時間以内ならばアルガトロバン(スロンノンHI®やノバスタンHI®)、7日以内ならばオザクレルナトリウム(カタクロット®、キサンボン®)といった使い分けも存在する。

発症後1~4日経過した場合の浮腫では血管性浮腫でありエタラボンは効果的ではなくグリセオール(グリセレブ®)が用いられることがある。アテローム血栓性脳梗塞であればグリセオール200mlを一日二回、一回二時間で投与する。心原性脳塞栓や脳出血ならば一日三から四回投与する。グリセオールより脳圧効果作用が強いマンニトール(マンニゲン®、マンニットール®など)の使用はエビデンスによる裏付けに乏しい。

ラクナ梗塞

ラクナ梗塞の場合はアスピリンかオザクレルナトリウム(カタクロット®、キサンボン®)が推奨されている。BAD(branch atheromatous disease)が疑われる場合はラクナ梗塞の診断の下、トロンボキサン合成酵素阻害薬であるオザグレルナトリウム(カタクロット®やキサンボン®)にて治療が行われることが多い。本剤80mgを維持液200mgに溶解し、1日2回2時間かけて点滴を行う(約2週間まで)。投与開始直後は出血性合併症を示唆する理学所見に注意し、脳梗塞の症状が悪化するようならばアルガトロバンやヘパリンへの変更や併用を検討するのが一般的である。またははじめからアテローム血栓性脳梗塞の治療法を減量した方法で、アルガトロバン(スロンノンHI®やノバスタンHI®など)を使用する場合もある。具体的にはアルガトロバン60mgを維持液500mlで溶解し、48時間で投与を行い、その後アルガトロバン10mgを維持液200mlで溶解し1日2回3時間かけて投与する。これを5日間継続する。投与直後は出血性合併症に注意し、3日目以降は脳梗塞の悪化が疑われたら、抗血小板薬の追加やヘパリンへの変更を検討する。

心原性脳塞栓

心原性脳塞栓症の場合は抗血小板療法の治療適応はなく、t-PAの適応ではなく発症後24時間以内であればヘパリンの投与を開始する。ヘパリンの使用は出血の合併の有無によっても異なるが5000~10000単位/dayの低用量の使用が多い。

(出典:Wikipedia)

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