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2.世界の氏名制度比較
2.3.詳細
- イスラム圏
- 文化として家名にあたる名を持たないが、「~の子」を示す名や「~の出身」を示す名が家名のように使われる例もある。
- 中国
- 父系祖先を示す姓を用いるため、夫婦間で統一されることはない。子供の姓は両親のいずれかから選択する。近年、複合姓の導入が検討されており、制度化はされていないが、使用は一部で始まっていると言われる。
- 台湾
- 原則夫婦別姓。子供の姓は両親のいずれかから選択するが、届けなしの場合は自動的に父系の姓が適用されていた。これも男女平等原則の違反とされ、2007の民法改正で、両親が子供の姓を合意し、両方の署名を入れ役所に提出しなければならない。届けなしの場合は役所が抽選で決める。
- 香港
- 中国の一部なので、原則的に父親の姓を名乗る。20世紀まで複合姓も多かった。例えば、政治家の陳方安生は、本名が「方安生」で、結婚時夫の姓「陳」を追加している。
- 韓国
- 中国文化をそのまま受容したため、中国と同様、夫婦がそれぞれの父系名を名乗る。子供は原則的に父親の姓を名乗る。
- モンゴル
- 家名にあたる名は存在しないが、氏族名が姓に近い役割を持つ。しかし名前の表記としては個人名と父親名を併記する(父親名は当然、夫婦間で異なる)。
- ベトナム
- 中国文化の影響で、父系名を名乗るため、夫婦で異なる。
- フィリピン
- 西洋式の家族名(ファミリー・ネーム)を用い、婚姻時に夫婦で統一する。女性は旧姓をミドルネームとする場合が多い。
- スラブ圏
- 父称(父親の名を用いて~の息子、~の娘という意味を表す)と家族名を用いる。家族名である姓は夫婦で統一するが、男性形と女性形で語尾が異なるため、結果的に表記や発音のうえでは異なる(例:夫がパブロフ Павловであれば妻はパブロワ Павлова)
- スペイン語圏
- 「名、父方の祖父の姓、母方の祖父の姓」や「名、父方の祖父の姓、父方の祖母の姓、母方の祖父の姓」、「名、父方の祖父の姓、父方の祖母の姓、母方の祖父の姓、母方の祖母の姓」という名乗り方をする。女性は結婚すると「名、父方の祖父の姓、 de+夫の父方の祖父の姓」で名乗るのが一般的。
- ポルトガル語圏
- スペイン語圏とほぼ同じだが、順序が異なり「名、母方の祖父の姓、父方の祖父の姓」となる。
- ドイツ
- 家族名としての姓を用い、夫婦で統一される。法律上では1994年に婚氏統一原則の例外が規定され、別姓での婚姻も可能になった<ref>床谷文雄「ドイツ家族法立法の現状と展望(1)」阪大法学44巻2・3号(1994年)399頁、富田哲「夫婦別姓の法的変遷--ドイツにおける立法化」(八朔社、1998年)</ref>。さらに2005年には婚氏を出生時の氏だけではなく前婚の氏へも拡大した。
- 英語圏
- 家族名としての姓を用い、夫婦で統一される。アメリカでは法律に特に規定がなく、近年、一部で女性が婚姻前の姓をそのまま名乗り続ける例が見られるようになった。
- オランダ
- vanが前につく姓は出身地を表す名前が由来であったが、現在ではその意味はほとんど失われている。家族名としての姓を用い、夫婦で統一される。
- アイスランド
- 姓にあたる名前がなく、父称を用いる。
- トルコ
- かつては姓にあたる名前がなかったが、1934年に導入された創姓法によって、国民全員が姓を持つことが義務付けられた。 2001年の法改正により女性が婚姻前の名前を残せるようになった。
- インド
- 地域・文化によってさまざまな種類の名称が存在し統一性がないが、姓にあたるような名前としては家族名や氏族名がある。家族名は夫婦で統一される。法律上の規定はない。
- タイ
- 1913年の個人姓名法により国民全員が名字(姓)を持つことが義務化された。同12条では妻は夫の姓を用いると定められていたが、2003年にタイの憲法裁判所は「夫の姓を名乗るとする条項は違憲である」との判決<ref>Summary of the Constitutional Court Ruling No. 21/25461</ref>を出し、2005年に同12条が改正された。現行の同12条では、夫婦の姓は合意によりいずれの姓を選ぶことができ、またそれぞれの旧姓を選ぶことも可能となった<ref>第49回国連婦人の地位委員会 タイ代表の報告より2</ref>。
(出典:Wikipedia)