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2.紙面
2.5.疑義が持たれた報道、スキャンダル
- 1969年12月12日の朝刊トップで前年に発生した三億円事件の12,301人目の容疑者として捜査線上に浮かんでいた元運転手の存在を単独報道。毎日紙面に載ることを知った警察は容疑者の逃亡を防ぐため、新聞配達前に急遽任意同行を求め、別件で逮捕して取調べを行った。他のマスコミによる後追いも含め、実名や顔写真も入った犯人扱いの報道が行われたが、犯行当時のアリバイが成立したため事件と無関係と判明し、翌日釈放された。報道による人権侵害の最たる例であり、15日付朝刊では「三億円事件の反省」という記事を載せ釈明を行った。容疑者とされたこの人物はこの逮捕で職を失い、「三億円事件の犯人」との周囲の偏見やマスコミ関係者の「あの人は今」的な取材に悩まされノイローゼ状態となり、2008年9月に自殺したことが明らかとなった<ref>週刊新潮2008年12月18日号「「3億円事件」で誤認逮捕 「モンタージュ写真の男」は今年9月に自殺した!」 </ref>。
- 1984年1月24日の夕刊社会面で漫画『日出処の天子』の内容は信仰対象を冒涜しているとして法隆寺が怒り、抗議を検討しているという談話と、作者の山岸凉子・掲載誌である「LaLa」編集部の反論コメントを掲載したが、この三者のコメント全てが実際の取材を行わずに記事を書いた毎日新聞奈良支局記者の創作であり、法隆寺側は問題の漫画を読んですらいなかった。作者による抗議や、事実無根であるとの法隆寺の証言があり、2月4日の夕刊紙上で関係者各位へのおわびが掲載された。
- 1989年6月1日、夕刊紙上で「グリコ事件で取り調べ 江崎社長の知人ら4人」と、一面から社会面までブチ抜きで当時社会現象にまでなっていたグリコ・森永事件の犯人逮捕をスクープしたが、記事の全てが誤報であったことが判明、岩見隆夫編集局長が辞任し、6月10日に「行き過ぎ紙面を自戒」と紙上に掲載する事態になった。
- 2002年7月8日発行の夕刊1面トップで、「『キレやすい』『集中できない』『つきあい苦手』ゲーム脳ご注意」との見出しで「ゲーム脳」を取り上げた。この「ゲーム脳」理論はやがて他の科学者らから、科学的な妥当性に疑問が持たれることとなる(いわゆる「ニセ科学」)。その後の毎日新聞による関連報道に、「ゲーム脳」完全否定ではないが、2007年の連載「科学と非科学」の中で脳ブームを否定的に取り上げた記事<ref>科学と非科学/5 過熱、脳ブーム</ref>、2008年の連載「子どもとゲーム」の中の「ゲーム脳」に懐疑的な記事<ref>子どもとゲーム/3 脳への影響は未解明</ref>がある。
- 2003年5月1日、人間の盾としてイラクに入国していた毎日新聞写真部記者(編集局付)が取材活動の記念にと持ち出したクラスター爆弾のM77子弾の不発弾がヨルダンのクィーンアリア国際空港で爆発し、1人が死亡、5人が負傷する事件が起きた。6月1日、国家治安法廷にて毎日新聞記者は過失致死・過失致傷の罪で1年6月の禁固刑の有罪判決を受けたが、ヨルダン国王アブドゥッラー2世の特赦によって6月17日に釈放され、帰国の後、懲戒解雇された。
- その後、『STOPクラスター爆弾』<ref>STOPクラスター爆弾</ref>などの特集記事を組み、2008年12月3日に日本も署名したクラスター弾に関する条約についての社説『クラスター爆弾 地球で使えない兵器となれ』を掲載、「毎日新聞が主張してきたクラスター爆弾全廃」と自負し、クラスター爆弾を「非人道的な兵器」と非難した。一連の主張の中で、かつて毎日新聞の記者がその非人道的な兵器によって死傷者を出したことについては全く触れなかった。
- 2004年1月31日には、系列ホテル「国際観光ホテルナゴヤキャッスル」のコーヒー豆納入を巡り、当時の毎日新聞社長が自宅付近で拉致される事件が発生した。毎日新聞社はこの事実を一ヶ月間隠蔽し、警視庁が犯人の起訴を発表する僅か10分前になってから事件を発表した。この一連の隠蔽行動に、日頃、企業に対して厳しく説明責任を追及してきたはずのマスコミ自身が、企業としての説明責任を果たしていないのではないか、との指摘がなされた。
- 2005年12月28日、JR羽越線で竜巻によっておこった車両転覆事故に対し社説内で「風の息づかいを感じていれば、事前に気配があったはずだ」「運転士が自然現象を予知すれば事故を回避できたはずだ」などと述べ、電車の運転士に超能力を求めた。後の2006年2月7日には読者からの批判を受け止め、検証記事を掲載した。検証記事では「開かれた新聞」委員会委員のコメントが寄せられ、一連の社説は責任追及を優先する論説委員の個人的感情であり、「現実とかけ離れた精神論」でしかないことを認めた。また、非科学的な論拠しかないために説得力を持たず、「安全対策にほとんど役に立たない」とした。
- 2006年6月、大阪府箕面市で48年間に渡って営業してきた毎日新聞販売店の経営者が、長いあいだ新聞販売店の購読者数をはるかに上回る新聞買い取りを強制され、配達されないまま古紙業者に回収される「押し紙」で食い物にされ詐欺被害を受けたとし、毎日新聞社に対して6,280万2,913円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に申し立てる内部告発事件が発生した。紙面では訴えられた事実について全く報道しなかった。
- 2006年9月、佐賀県知事の公式記者会見において佐賀支局の記者が「今回の行事に天皇と皇后が佐賀に来ることの意味って何ですか」「非常にお金も人もかかりそうなんですけれども、この2人が佐賀に来るということで、そこまでする価値があるんですかね」といった質問を行う。この様子が県の公式ホームページで公開されたため、毎日新聞社に抗議が殺到し、翌年の年頭に毎日新聞は釈明記事を掲載した<ref>平成18年9月28日知事臨時記者会見</ref>。
- 2007年2月、元毎日新聞社員の吉原勇によって大阪本社売却の際に行われた地価吊上げの詳細を記した暴露本が「特命転勤―毎日新聞を救え!」というタイトルで出版された。この本によれば、毎日新聞は経営状態が悪化していた財務状況を改善するため、大阪本社跡地を売却を行った<ref></ref>。この際、土地の値段が市価の数倍の値段に吊り上げられ、1980年代末の大阪の土地バブルのきっかけとなった<ref>土地バブルの仕掛け人が書いた告白本 日経不動産マーケット情報</ref>。。
- 2008年3月、 毎日新聞の1面に5日間以上にわたって配達遅れを知らせる文章が掲載されるという異例の事態が起こる。文面には本社の新聞輸送体制の変更によりとしか書かれていないが、全労協全国一般東京労働組合(東京労組)などの労働組合によると、印刷工場から販売店に新聞を輸送する業者が変更されたことが影響している、とされる。末端の運送下請け業者がとても利益がでないような価格でコスト削減を図る体制変更を迫ったため、零細事業者のトラック120台以上が廃業に追い込まれ、その中には自殺する者もでたといい、現在もトラブルは続いている。
- 2008年5月26日の朝刊一面トップで、「</ref>。同日、地村富貴恵は報道の内容を否定するコメントを出した<ref> 北朝鮮・拉致問題:めぐみさん新証言 地村さん夫妻「当惑している」 毎日新聞 2008年5月27日 東京朝刊</ref>。
- 2008年5月27日の夕刊一面トップで、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)がアメリカ合衆国に対して、拉致被害者のうち数人がなお国内に存在することを明らかにして日本に帰国させる準備があることを意思表示した、と報じた<ref> 北朝鮮・拉致問題:被害者「数人生存、帰国の用意」 北朝鮮、米に伝達 毎日新聞 2008年5月27日 東京夕刊</ref>。これに対し、内閣官房長官町村信孝は27日の記者会見で、アメリカ政府からは日本政府に対してそのような内容の通知は存在しないとし、報道内容を否定した<ref> 北朝鮮・拉致問題:町村官房長官、毎日新聞の報道を否定 毎日新聞 2008年5月28日 東京朝刊</ref>。
- 2008年5月下旬、毎日新聞社の英語報道サイトMainichi Daily News(「毎日デイリーニューズ」)のコラム「WaiWai」において長期にわたり不正確・猥雑な記事が配信されているとして、日本語のインターネット・コミュニティ(掲示板など)で批判が高まり、問題が表面化。同コラムの閉鎖、担当記者の処分や上司らの社長などへの昇進、Webサイトの編集体制の刷新などに発展した。
- 2008年11月17日、18日の夕方に起きた、2008年11月19日</ref>。しかし、毎日新聞の記者の誤解が原因としながらも、書き込みを行った人物を「犯行示唆と受け取れる書き込みを示唆したとする人物」と表現し、誤解の元となった書き込みを行った人物に対して責任転嫁を行っている<ref>毎日新聞、誤報記事の責任転嫁する「おわび」掲載、失笑を買う</ref><ref>おわび:「ネットに犯行示唆?」の見出しと記事</ref>。この誤報の影響で、ウィキペディア日本語版を編集した誤報の被害者は仕事を休んで警察に出頭することになり、毎日新聞に対して謝罪と補償を求めた。毎日新聞社は面会に応じ口頭で謝罪を行った。面会中に毎日新聞社の担当者が「毎日新聞は正義」と恫喝したり、紙面での謝罪や補償は拒否し「誤報がなくても取り調べの可能性はあった」などと主張したということを11月29日に誤報被害者が証言した。しかし、毎日新聞社社長室の広報担当者は12月1日「毎日新聞は正義」という発言は無かったとした。毎日新聞の報道加害者としての自覚のなさ、人権意識の欠如が批判を浴び、毎日新聞の一般常識が問題視された<ref>殺傷事件で誤報した毎日新聞 犯人扱い、未だ紙面で謝罪せず</ref><ref>毎日新聞社、「毎日新聞は正義」と誤報被害者を恫喝</ref><ref>1</ref><ref>毎日新聞による「毎日新聞は正義」発言、ネットで批判が殺到</ref>。
- 2009年1月9日夕刊で報じた、あるシャッターメーカーに対する条例違反を報じた記事に対して、当該メーカーの持ち株会社から「事実と異なる」との抗議をうけ、当日中に、同社ニュースサイト上の当該記事を削除していたことが明らかになった。これに対して、毎日は「「誤報」とは考えておらず、抗議による調査のため」とコメントをしている<ref>毎日新聞が異例のサイト記事削除 「抗議を受け、調査に入ったため」</ref>。
- 2009年3月、フィリピンから偽造パスポートを使用して不法に入国及び滞在をしているカルデロン一家の件について、偽造パスポートや不法滞在という事実をあたかも軽い失敗のように扱い、「善良である」と報道した。この件について、電子掲示板のユーザーやネットメディアなどから批判の声が上がった<ref>【カルデロン親子】毎日新聞「カナダなら家族全員で住めた」と掲載するもカナダは「韓国人母娘を追放」</ref>。
- 2009年4月28日、ライブドアが運営しているポータルサイトのニュース欄トピックス上に掲載される毎日新聞への批判記事について、毎日新聞側がこれまで複数回にわたり、ライブドアに対してトピックスへの掲載を中止するよう圧力をかけてきたことが、PJニュースの取材で明らかになった。毎日新聞の英語メディア毎日デイリーニューズが不正確で猥雑な記事を10年に渡って海外に配信し続けてきた毎日デイリーニューズWaiWai問題についてライブドアニュースが配信したところ、「毎日新聞担当者は、何も知らないPJニュースの市民記者の記事をなぜトピックスに載せるんだ」との抗議を毎日新聞社側から受けたという。ライブドア元社員によれば「うちはライブドア事件直後でも記事配信を継続してやったではないか」と圧力を掛けたとのこと。その態度は、「大事件を起こした問題企業にも記事を売ってやったという態度がひしひしと伝わってきた」「いつでも配信契約をやめてしまってもいいんだぞ」など、非常に傲慢な態度であったという。記事を作成したPJニュースは、これを言論弾圧であると強く批判している<ref>「批判記事をトピックスに載せるな!」と、毎日新聞が言論弾圧 2009年4月28日 livedoor ニュース</ref>。ただ、このニュースでPJニュースが毎日新聞社に取材した内容が一切書かれていないため、毎日新聞が上記のような圧力をかけたり、発言をしたのが事実かどうかははっきりしていない。
- 2009年5月27日、小倉北区のリーガロイヤルホテル小倉で開かれた第6回毎日・北九州フォーラムにて、毎日新聞特別編集委員である岸井成格氏は「日本は北朝鮮と戦後処理をしていない。国交正常化して平和条約を結ぶと、(賠償金として)経済協力の形で、韓国に出しただけは払わなければならない。現在の額では1兆円」と述べ、日韓基本条約に反する見解を出すとともに、毎日jpに記事を掲載した。
- 2009年6月13日の毎日新聞朝刊で、毎日新聞編集局顧問の岩見隆夫が同紙に連載しているコラム「近聞遠見」の5月30日掲載分に事実誤認があったとして「おわび」を掲載した。問題となったのは、5月27日の党首討論で麻生太郎首相が「(小沢一郎氏と)『一心同体、殉じる時は殉じる』と言っていた方が代表になっている」と鳩山由紀夫民主党代表に発言したことを取り上げ、「鳩山代表がそんな言葉を使ったという記憶がない。麻生首相の思い込みではないのか」と述べ、首相の「言語感覚」を批判した内容である。しかし、読者の指摘により調査した結果、鳩山幹事長(当時)が3月29日、フジテレビ系「新報道2001」に出演した際、「(小沢一郎代表に)殉じる時は殉じますよ」と発言していたことが確認された<ref>毎日新聞、「おわび」掲載 「首相の思い込み」批判は「記憶違い」</ref>。毎日新聞は後に誤りを認め、「おわび」を掲載した。
(出典:Wikipedia)
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