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ロッキード・マーティン、ボーイング、マクドネル・ダグラス(後にボーイングと合併)の3社が参加の意思を示したが、このうちロッキードとボーイングが概念実証機の開発を許可され、それぞれが概念実証機を製作することとされた。この際にそれぞれの機体の名称はロッキード製がX-35、ボーイング製がX-32となった。概念実証機は2機で、空軍向けのCTOL(通常離着陸)型、海兵隊向けのSTOVL(短距離離陸垂直着陸)型、海軍向けの空母艦載機型の3タイプについて飛行実証を行うこととされた。
搭載エンジンについては、F-22のエンジン、プラット・アンド・ホイットニー社のF119から派生した F135が予定されており、そのバックアップにGE・アビエーション・ロールス・ロイス共同開発の F136も代替エンジンとして検討されている。ただし、F136は一度予算面からアメリカ政府によって開発中止を検討され、R&R社のあるイギリスはこの検討に反発した。イギリスの強い反発は、アメリカを動かし結局F136の開発は継続された。
垂直着陸を行う機構については、X-32とX-35はそれぞれ違った方式を採用した。
X-35では、エンジンノズルを下方へ偏向するスラスト・ベクトル・ノズル(Thrust vectoring nozzle)に加え、エンジンの回転を動力伝達シャフトを介して利用し、コクピット後方に装備した垂直推力専用のファン(リフトファン、Lift fan)を回転させることで下方に向かって空気を噴出する方式を採用した。
一方のX-32は、前部圧縮機からの高圧空気噴射とジェットエンジンの高温排気をスラスト・ベクトル・ノズルで下方へ噴射するという、ハリアーに似た直接排気方式だった。この直接排気方式では、排気の熱で滑走路を傷める恐れがあり、さらには排気が混ざって高温・酸素不足となった空気をエンジンが吸い込むと、出力が低下する恐れもあった<ref>X-35においてもエンジンからの排気は高温だが、エンジンによりシャフトで駆動されるリフトファンはいわば強力な扇風機であり、前部排気は高温とならず酸素も減らないため、これをエンジンが吸い込んでも出力が低下する恐れは比較的少ない。また、エンジンの排気もファンによってある程度撹拌されるため、滑走路に与えるダメージは少ないとされた。</ref>。
STOVLタイプにおいて、X-35はリフトファンを装備するのにあたり燃料タンクスペースをつぶしてリフトファンを装着する方式であるのに対して、X-32のSTOVLタイプではウェポンベイ(兵器搭載スペース)をつぶしてSTOVL用の装備をする方式となっていた<ref>。燃料搭載量の減少は空中給油で補うことが可能だが、ウェポンベイはほかのものによって補うことが不可能とされた。</ref><ref>その他、X-32はギア(脚)をおろした状態でウェポンベイから兵器を投棄した場合、ギアにあたる恐れがあり、非常時の兵器投棄が難しい。</ref>。