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九州新幹線-並行在来線をめぐる経緯について調べるならランキング★モンスターで簡単チェック!!
2.長崎ルート(西九州ルート)
2.4.並行在来線をめぐる経緯

佐賀・長崎両県が当初示していた並行在来線の運行計画としては、以下の様なものであった。

佐賀・長崎両県は、以上の計画が実施され、普通列車の乗客数が現在と同じ水準であると仮定した場合、第三セクター鉄道の収支はほぼトントンに収まる、と主張していた。この計画について、前述の運転計画とあわせた利便性の大幅な低下と、将来の並行在来線区間の(利用低迷による)廃線の可能性に懸念を示した鹿島市・江北町が肥前鹿島 - 諫早間の経営分離計画に同意せず、2005年度(平成17年度)以降長崎ルート(西九州ルート)の事業予算が毎年計上されながら工事着手が行えない状況が続いていた。同意していない2自治体は「JR長崎本線存続期成会」を結成し、並行在来線の第三セクター鉄道化に反対すると同時に、第一期工事の時間短縮効果が余り見込めない・費用対効果が悪い、といった主張を行っていた<ref> JR長崎本線存続期成会 長崎本線の経営分離対象区間沿線の佐賀県鹿島市・江北町による期成会。2008年6月8日をもって同会のHPは閉鎖されたほか、2009年3月に鹿島市長の桑原允彦は同会を解散させると表明した。</ref>。また、両自治体は長崎本線の輸送改善は新幹線建設ではなく既存区間の複線化で対応できると期成会において主張していたが、両県(特に長崎県)は時間短縮効果がほとんどない、複線化費用に対する国の補助金額が少なく現在の国の補助予算規模では肥前山口 - 諫早間の複線化に60年近くかかる、補助金以外の費用はJR九州ならびに佐賀・長崎両県の負担となり特にJR九州に負担の意思がない、等の理由を示し否定的見解を示し続けた。もちろん、この見解には将来の長崎新幹線の全線フル規格化を目論んでいる長崎県の意思が色濃く反映されている。

新幹線計画を推進したい佐賀・長崎両県は両市町との協議を継続しつつ、並行して新幹線の工事着手が可能となる方法を模索していたが、2007年(平成19年)12月17日、佐賀・長崎両県とJR九州の話し合いにより「並行在来線を引き続きJR九州が運行する方向」で合意した<ref>長崎新幹線着工へ-在来線、JRが運行 - 佐賀新聞 2007年12月18日</ref>。合意内容は、

JR九州による並行在来線の運行は新幹線開業後の20年間とし、21年目以降の扱いについてはその時点で再び三者で協議する(JR九州社長の石原進は21年目以降の扱いは「当社の他の路線と同じ」との見解を示している)。
鉄道設備はJR九州が集中的に整備した上で佐賀・長崎両県へ14億円にて有償売却し、並行在来線に指定された肥前山口 - 諫早間を「上下分離方式」で運営する。

というものであった。この合意内容について、佐賀県知事の古川康は記者会見で「これは経営分離ではない、JRがそのまま続けるということにほかならない」「今回の案、合意で、鹿島市と江北町の(経営分離に対する)同意は必要なくなった」という趣旨の発言を行った<ref>平成19年12月17日知事臨時記者会見(佐賀県公式サイト)での記者との質疑応答より</ref>。また、当初は肥前山口 - 諫早間の地上設備はJR九州から無償譲渡される予定を14億円での有償譲渡に変更しているが、これについて佐賀・長崎両県は、第三セクター鉄道設立時に想定していた車両購入費等の開業時の初期費用約16.4億円よりは少ない、と説明した。

一方でこの案については(経営分離への不同意を貫く)鹿島市・江北町長を疎外した推進派三者による恣意的な合意であり「実質的に経営分離ではないのか」との疑問の声が生じており<ref> 九州新幹線:長崎ルート問題 合意案に疑問、民主が意見書 毎日新聞 2007年12月20日</ref>、江北町長等も「経営分離にあたる」として直ちに異議を唱えたが<ref>三者合意の経営分離判断-政府、大串議員に答弁書 - 佐賀新聞 2007年12月29日</ref>、2008年(平成20年)1月23日に開催された政府・与党のワーキンググループ会合において、国土交通省はこの案は「経営分離にはあたらない」との見解を示した<ref>年度内着工認可を確認-財源確保策も論議 - 佐賀新聞 2008年1月24日</ref>。同省内で新幹線の採算性などについての精査が終わり、2008年(平成20年)3月26日に工事着工が認可された。佐賀・長崎両県は2007年度内に着工認可が下りることを前提に2007年度補正予算案並びに2008年度本予算案に建設費を計上した。

認可内容によれば、建設キロは45.7Km、そのうち約半分の23Kmがトンネルとなる。工期はおよそ10年、当初は用地買収費、トンネルや橋の建設費として1,840億円を認めた。レールや電気設備分は工事の進捗状況をみて認可される。総事業費は2,600億円(当初計画より100億円削減)とされている<ref>但し、関係者によれば資材費高騰等により総事業費は300億円程度増加する可能性があるという。整備新幹線812億円-15%増 異例の追加要求明記 佐賀新聞 2008年8月28日</ref>。2008年(平成20年)3月に認可されたことにより、2007年度に計上されていた工事費10億円を2008年度に繰り越して執行することになり、2008年度に計上された10億円と合わせて20億円の国の予算が投入される予定。

これに対し、2008年(平成20年)2月24日に投開票された江北町長選挙では、新幹線着工反対を訴えた現職の田中源一が新幹線容認派で新人の元県職員を破って5選を果たし、「選挙結果が(町民による)最大の意思表示」として町として改めて新幹線の着工に反対を表明しつつ、「着工が決まれば現実的に受け止めなければならない」と現実的対応も示唆した<ref>知事「話し合い進める」-江北町長、着工見直しに期待 - 佐賀新聞 2008年2月26日</ref><ref>本格着工後は現実対応-江北町長、柔軟姿勢示す - 佐賀新聞 2008年3月14日</ref>。2008年(平成20年)3月には佐賀県議会において民主・社民系会派等の共同提案により長崎新幹線の建設賛否を問う県民投票を実施する条例案が提出されたが、最大会派の自民党・公明党ならびに保守系会派の反対多数で否決された<ref>県民投票条例案 否決-市民グループ「反対運動続ける」 - 佐賀新聞 2008年3月13日</ref>。田中はその後のシンポジウムの席上で「本格着工までの1年程度は(新幹線建設への)反対を続ける」と明言している<ref>「県民投票で判断を」 新幹線西九州ルート着工 江北町長ら 佐賀市で議論 - 西日本新聞 2008年3月30日</ref>。

一方、鹿島市長の桑原允彦はJR長崎本線経営分離反対運動を終息させるとした<ref>反対運動の終息宣言- 新幹線着工認可で鹿島市長 - 佐賀新聞 2008年3月28日</ref>。そのため、2009年(平成21年)1月現在、関係する自治体の首長で公式に長崎新幹線建設反対の立場を取っているのは江北町長の田中ただ一人となっている。

佐賀・長崎両県は、在来線維持のために両県が負担することとなる設備購入費を14億円、開業後20年間の維持管理費を46億円と見積もっているが、この計60億円を、長崎県が40億円、佐賀県が20億円負担することで2008年(平成20年)4月25日に合意した。この負担割合について長崎県の金子原二郎知事は、「佐賀県の理解と協力がなければ、新幹線は実現しなかった。長崎の誠意を具体化した」と述べている<ref>新幹線負担合意 在来線維持 長崎40億、佐賀20億円 長崎知事「誠意を具体化」 - 西日本新聞 2008年4月26日</ref>。

2008年(平成20年)3月の工事認可を受け、同年4月28日には佐賀県嬉野市において起工式が行われ、武雄温泉 - 諫早間の建設工事が開始された。2008年度は主に測量が行われた。

一方、長崎県内の旧小長井町(諫早市に合併済)などではJR九州の運営となることで普通列車の運行本数増加と新駅設置という長崎県が将来の第三セクター鉄道転換の際に表明していた約束が実行されないのでは、という懸念を示す動きが出ている<ref>振興策を地元協議会が県に要望 本県側在来線区間 - 長崎新聞 2008年9月9日</ref>。

(出典:Wikipedia)

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