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郷土料理は、その地域から得られる食材を使っていることが主な特徴となるが、更には調理方法や調味方法も他に見られない独特のものである傾向も見られる料理である。その多くは家庭料理とも重なり、更にはおふくろの味など、地方出身者が故郷で慣れ親しんだ料理を指す場合もある。
郷土料理は様々な理由に伴う地域色が色濃く強く出ている。気候風土や地理条件により得られる食品、調味料に制約があることが影響している場合が多く、また保存法の違いによっても利用できる食材が異なる。また、気候によっては、発汗を促す香辛料を多用したり、生薬やハーブをとりいれ、より健康にすごせるように工夫がなされることも少なくない。他にも、来歴に歴史の影響が残るものも多く、地元の名士や領主が郷土料理の発展に強く関与している場合もある。これらは地域の文化や歴史と不可分である傾向すら見られ、民俗学的にも様々な研究が成されている。調理方法や食材には、周辺地域の関与がみられる場合もあるほか、その地域に居付いた者が伝えたものもあり、地域の歴史や文化を伝えるものともなっている。
多くの場合、ある程度の広がりをもつ地域ごとに根強く支持、継承されてきた料理群を構成しているが、交通・輸送や通信(放送)が活発になった19世紀~20世紀以降は、次第に様々な地域の郷土料理が都市部を中心に集められるようになり、また他の地方の郷土料理を取り入れるなど、地域に束縛されず様々な場所で様々に変化しながら楽しまれている様子も見られ、一部はファーストフードなどに形を変えながら定着するといった現象も見られる。
ただ、社会が近代化し食文化が大きく変化して行く中で、地域文化の衰退にも拠りこの郷土料理が失われる文化になっている場合や、他の文化の流入にもより原型が見えにくくなっている場合も出ている。ナショナリズム的な風潮の中ではこういった衰退文化の保存と維持に努める動きもあり、スローフードや地産地消といった動きも見られる。