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日本国憲法-日本政府案の作成と議会審議について調べるならランキング★モンスターで簡単チェック!!
4.制定史
4.2.日本国憲法の制定
日本政府案の作成と議会審議

2月13日に日本政府に提示された「マッカーサー草案」は、先に日本政府が2月8日に提出していた「憲法改正要綱」(松本試案)に対する回答という形で示されたものであった。提示を受けた日本側、松本国務大臣と吉田茂外務大臣は、総司令部による草案の起草作業を知らず、この全く初見の「マッカーサー草案」の手交に驚いた。<ref>同、GHQ草案手交時の記録</ref>

「マッカーサー草案」を受け取った日本政府は、2月18日に、松本の「憲法改正案説明補充」<ref>同、松本国務相「憲法改正案説明補充」 1946年2月18日</ref>を添えて再考するよう求めた。これに対してホイットニー民政局長は、松本の「説明補充」を拒絶し、「マッカーサー草案」の受け入れにつき、48時間以内の回答を迫った。2月21日に幣原首相がマッカーサーと会見し、「マッカーサー草案」の意向について確認。翌22日の閣議で、「マッカーサー草案」の受け入れを決定し、幣原首相は天皇に事情説明の奏上を行った。

中佐が反論している(「憲法改正草案要綱」に対する国務省の反応)。</ref><ref>3月20日には極東委員会が、マッカーサーに対し、憲法草案に対する極東委員会の最終審査権の留保と、国民に考えるための時間を与えるため総選挙を延期することなどを要求している。これに対して3月29日、マッカーサーは、極東委員会の総選挙延期要求を拒否する返電を打った。さらに5月13日、極東委員会は、3点からなる「新憲法採択の諸原則」を決定した。その原則とは、(1)審議のための充分な時間と機会を与えられること、(2)大日本帝国憲法との法的連続性をはかること、(3)国民の自由意思を明確に表す方法により新憲法を採択することの3点。 </ref>

3月26日、国語学者の安藤正次博士を代表とする「国民の国語運動」が、「法令の書き方についての建議」という意見書を幣原首相に提出した。これを主たる契機として、憲法の口語化に向けて動き出した。4月2日、憲法の口語化について、総司令部の了承を得て、閣議了解が行われ、翌3日から口語化作業が開始された。まず、作家の山本有三に前文の口語化を依頼し、作成された素案を参考にして、入江・法制局長官、佐藤・法制局次長、渡辺佳英・法制局事務官らの手により、5日に口語化第1次案が閣議で承認された。<ref>国立国会図書館、「日本国憲法の誕生」口語化憲法草案の発表</ref>4月16日に幣原首相が天皇に内奏し、まず憲法を口語化した後、憲法の施行後には順次他の法令も口語化することを伝えた。

4月10日衆議院議員総選挙が行われた。総司令部は、この選挙をもって、「3月6日案」に対する国民投票の役割を果たさせようと考えた。しかし、国民の第一の関心は当面の生活の安定にあり、憲法問題に対する関心は第二義的なものであった。選挙を終えた4月17日、政府は、正式に条文化した「憲法改正草案」<ref>同、口語化憲法草案の発表</ref>を公表し、枢密院に諮詢した。4月22日、枢密院で、憲法改正草案第1回審査委員会が開催された(5月15日まで、8回開催。)。同日に幣原内閣が総辞職し、5月22日に第1次吉田内閣が発足したため、枢密院への諮詢は一旦撤回され、若干修正の上、5月27日に再諮詢された。5月29日、枢密院は草案審査委員会を再開(6月3日まで、3回開催。)。この席上、吉田首相は、議会での修正は可能と言明した。6月8日、枢密院の本会議は、天皇臨席の下、第二読会以下を省略して直ちに憲法改正案の採決に入り、美濃部達吉・顧問官を除く起立者多数で可決した。

これを受けて政府は、6月20日、大日本帝国憲法73条の憲法改正手続に従い、憲法改正案を衆議院に提出した。衆議院6月25日から審議を開始し、8月24日、若干の修正を加えて<ref>衆議院における修正点のうち、重要なものは次の通り。(1)前文、1条の国民主権の趣旨を明確化、(2)44条但書きに「教育、財産又は収入」を加えて普通選挙の趣旨を徹底、(3)67条、68条に関して、内閣総理大臣は国会議員の中から指名すること、国務大臣の過半数は国会議員の中から選ぶものとし、その選任についての国会の承認を削ったこと、(4)9条1項の冒頭に「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し」の文言を加え、2項冒頭に「前項の目的を達するため」の文言を加えたこと、(5)第3章に関して、10条の「国民の要件」、17条の「国家賠償」、30条の「納税の義務」、40条の「刑事補償」の規定を新設し、25条に「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」との規定を加えたこと、(6)98条に国際法規遵守に関する2項を追加したこと。このうち、(1)(2)(3)は総司令部の要請によって修正された点であり、(4)(5)(6)は衆議院の自発的な修正である。この点につき、「野中俊彦ほか著『憲法 I』有斐閣、2006年、59頁」を参照。</ref>圧倒的多数(421票。日本共産党などの8名が反対<ref>穂積七郎細迫兼光柄澤とし子志賀義雄高倉輝徳田球一中西伊之助野坂参三</ref>)で可決した。

続いて、貴族院8月26日に審議を開始し、10月6日、若干の修正を加えて<ref>貴族院における修正点のうち、重要なものは次の通り。(1)15条に、公務員の選挙について、成年者による普通選挙を保障する規定を加えたこと、(2)66条に、内閣総理大臣その他の国務大臣は文民でなければならないとの規定を加えたこと、(3)59条に、法律案について両院協議会の規定を追加したこと。このうち、(1)(2)は総司令部の要請によって修正された点、特に(2)は総司令部が極東委員会の要請を受けて日本政府に追加修正を求めた点であり、(3)は貴族院の自発的な修正である。この点につき、「野中ほか『憲法 I』60頁」を参照。</ref>可決した。翌7日、衆議院は貴族院回付案を可決し、帝国議会における憲法改正手続はすべて終了した。

(出典:Wikipedia)

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