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10.豆知識
10.1.原作製作秘話
- 『鉄腕アトム』連載開始の一つ前の号である「少年」3月号では、『鉄人アトム』というタイトルで予告されていた。
- 英語圏では「Astro Boy」(直訳すると「宇宙少年」)のタイトルに改められた。命名したのはNBC Filmsのシュミットの子供である<ref>ぼくはマンガ家</ref>。手塚は生前、「アトム」が「おなら」を意味するスラングであるため改名したと説明していた。ただし、アメリカにはアニメーション作品の「Atom Ant()が同名("Mighty Atom")のヒーローコミックを刊行していたためと記載されている。-->
- 本作の背景には、手塚が進駐軍の兵士に理由も無く、袋叩きにされた経験があると言われている。
- 原作漫画「アトム今昔物語」を読むとアトムの開発費は1000万ドル(漫画連載当時は固定相場制で1ドル360円)。単純に計算すると総製作費36億円であるが、これをの貨幣価値に換算すると720億円相当となる。アトムの開発期間は2年間なので年間360億円の巨費が投入されたということになる。
- アニメ第1作の人気が絶頂だった時期に「あれは名声と欲望のために描いているのだ」という自虐的な評価をエッセイで記している。手塚としては、一雑誌連載作品に過ぎない「アトム」が自らの代名詞のように扱われ、しかもアニメ版はオリジナルのストーリーによって原作から遊離しているという意識があった。
- 上記のような状況で執筆されたのが、アトムが人間に反旗を翻す「青騎士の巻」のエピソードであった。その後虫プロ倒産を経て、「アトム」を自らの代表作の1つとみなすことへのわだかまりは薄くなったとみられる。から刊行されたサンコミックス(朝日ソノラマ)の単行本では、各作品の簡単な解説漫画を付している。この中で「青騎士の巻」については、周囲の意向もあって執筆したが、今はそれを後悔しているという見解が述べられた。
- 手塚により、完成した作品も加筆修正され、版によってプロットや細部が変っていったが、『地上最大のロボット』も、「プルートゥとボラーの製作者が同一人物」というくだりは「少年」掲載時には元々なく、書き直しにより成立したプロットである。
- 加筆修正に際し、諸般の事情で連載当時とは名前の変更されたゲストキャラクターもいる。「透明巨人の巻」に登場した「殺し屋ゲキガー」は当時勃興した劇画を皮肉ったものだったが、朝日ソノラマのサンコミックス版で「殺し屋0000」に変更された。また「赤い猫の巻」に登場する科学者は講談社の手塚治虫漫画全集版以降は「Y」という不自然な名前になっているが、もともとは「動物」に関連する言葉をもじった名前であった。この言葉が差別用語に抵触するおそれから、そのイニシャル一文字に変更されたものである(サンコミックス版までは元の名前だった)。
- 手塚が『アトム』連載中のに冒険王で発表した漫画『世界を滅ぼす男』には、アトムが坊主頭の少年兵士(当然ながらロボットではなく人間)の役で登場する。また、同誌でに発表された『太平洋Xポイント』では、お茶の水博士が「ナーゼンコップ(ドイツ語で「鼻の頭」)博士」の役名で登場。この名前は後にアニメ『海底超特急マリンエクスプレス』でも使われた。
- 夏目房之介によると、『アトム大使』連載の頃の「少年」1月号に同誌連載マンガの各主人公が集合写真のように集まっている絵が載ったが、『アトム大使』の主人公としては敷島健一(通称ケン一君、ケンちゃん)だけが出ていたという<ref>同年の正月に手塚が作成した年賀状では同様に当時の作品から主なキャラクターが集合した絵が描かれているが、『アトム大使』からはケン一と玉男が描かれていた。</ref>。ケン一は聡明で勇気があって正義を愛する理想的少年として手塚の様々なマンガに登場するキャラクターである。メンター的師父にはヒゲオヤジが配されることが多い。当時手塚の意識としてはケン一が主人公で、アトムは脇役であったことが覗える。『鉄腕アトム』となった後のに発表された「浮遊生物エロス族の巻」(のち「ふしぎなボールの巻」に改題)でこの(元)主人公の少年はブラジルに移住して、以後のエピソードに一時期登場しなくなった。
(出典:Wikipedia)
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