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キリスト教-科学への影響について調べるならランキング★モンスターで簡単チェック!!
9.キリスト教の文化的影響
9.8.科学への影響

迫害を恐れて自説を公表しなかったコペルニクスや、宗教裁判にかけられたガリレオ・ガリレイの事例などから、キリスト教(カトリック)は科学に対して抑圧的であったと考えられてきた。特に、近代科学の発展期はカトリック教会の保守化の時期と重なっているために、多くの科学史家はカトリック教会に代表される旧弊因習に、科学者たちが立ち向かって近代科学を発展させてきたとしてきた。

これら主流説に対する異説として、科学史家村上陽一郎はヨーロッパ近代科学を支えたのはキリスト教の精神であったとする説を唱える<ref>村上陽一郎『科学史からキリスト教をみる』創文社〈長崎純心レクチャーズ〉、2003年、ISBN 9784423301142</ref>。実用的かどうかはいったん度外視して「真理」自体を情熱的に追求するのがヨーロッパ近代科学の特徴であり、他地域の科学から大きく抜きん出た要因でもあるとし、それはキリスト教で培われた一神教神学への情熱がそのまま科学へ転用されたのではないかという説である。科学者達の多くは決して非キリスト教徒ではなく、むしろ熱心な信徒であり「神の御業」を追求したものであった点は指摘されなければならない<ref>なお天動説を初めに主張したのはエジプトのプトレマイオスやギリシャのアリストテレスであり、聖書には天動説それ自体を支持する言葉は一つも無い。</ref>。渡辺正雄も、近世における科学の発展の背後には「神による啓示の書として自然界と聖書がある」というクリスチャンの意識があって、神をよりよく知るために自然への探求が始まったと述べている<ref>渡辺正雄『科学者とキリスト教 ガリレイから現代まで』講談社〈講談社ブルーバックス〉</ref> 。また東京聖書学院の教授である千代崎秀雄は、その著書の中で、宗教と科学の担当する範囲が違うので衝突するはずがないと主張している。天動説の裁判における混乱については、中世のカトリック教会が神学の解釈を広げ、科学の領域に踏み込んだことが発端であるとしている<ref>千代崎秀雄『聖書おもしろ事典』有斐閣〈有斐閣新書〉、1985年、ISBN 9784641090514、「聖書は天動説?」</ref>。

現代科学では、1847年にイギリスの医師ジェームズ・シンプソン麻酔薬発明が許可されたのは、『聖書』中の「主なる神はそこで、人を深い眠りに落とされた」<ref>『創世記』2章21節</ref>という記述が根拠になった<ref>山北宣久『おもしろキリスト教質問箱Q&A77』教文館、2006年、ISBN 9784764264106</ref>。また、『ネイチャー』が物理学者数学者など1000人に行ったアンケートでは「神を信じる」との回答が39パーセントであった<ref>山北宣久『おもしろキリスト教質問箱Q&A77』教文館、2006年、ISBN 9784764264106</ref>。

また、修道院が先進技術の発展に貢献した例が多数ある。14世紀15世紀において戦乱によって農業技術の革新が遅れていたロシアに西欧の輪作技術を導入したのは、ロシア正教会荒野修道院群であった。カトリック教会聖アウグスチノ修道会修道士かつ司祭であり、のちには修道院長も務めたグレゴール・ヨハン・メンデルは、遺伝に関する法則(メンデルの法則1865年に報告)を発見した事で有名である。

ただし、現代において創造論進化論や、クローン技術、脳科学同性愛等の研究分野においてプロテスタントの一部に根強い聖書主義の立場から、大きな反対運動が起こっており、これが科学の発展を阻害していると見ることもできる。実際に巨大な政治力と支持基盤を背景に、アメリカ合衆国の一部の州ではこれらの研究そのものを禁止する、もしくは阻害する法案や運動が存在し、裁判に発展すること(進化論裁判)も稀ではない。これらの問題は個人が自身の常識に対して他を認めないという点において、キリスト教に関わらず、全ての宗教や思想、文化において起こりえる事である。しかし、その中でもキリスト教は規模と政治力が巨大なため、しばしば世界的な問題に発展するのである。

(出典:Wikipedia)

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