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中華人民共和国はチベット(西蔵自治区、青海省など)や内モンゴル(内蒙古自治区)、東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)、満州(遼寧省、吉林省、黒竜江省の3省と、内蒙古自治区の東部など)などの主権を中華民国から継承したと主張し、これらの地域を併合していった。これらの地域は法制(中華人民共和国憲法の民族自治規定等)上は完全に他の中華人民共和国省区、内地と同格であるとされており、形式上では植民地とは言えない。しかしながら、前述した併合地は内地と同格とは言え、そもそも中華人民共和国は独裁国家であり、内地の人間ですら参政権をはじめろくな権利が認められていないため、これらの手法は「植民地化」よりも悪質で、脱植民地の世界の趨勢にも逆行しているとも言える。中華人民共和国は、これらの地域を「もともとの中国の不可分の領土」であると主張している。
また、これらの地域では現在問題となっているような民族元来の文化、宗教、思想の弾圧、人権の制限が行われており、事実上、中華人民共和国の憲法や諸法令の遵守状況は中国の他の地域とは異なっている。特に東トルキスタン、チベット、内モンゴルにはその傾向が強い。さらにチベット民族の政治的・労働的劣位が明らかであるとされている(アメリカ国務省「世界の人権状況」2002年次報告)。
もともと、1950年に中国共産党の人民解放軍がチベットを武力侵略した狙いは、チベットの豊富な鉱物資源だったといわれ、実際に鉱物資源を輸送する青蔵鉄道の建設、大規模な採掘事業など、チベット鉱物の開拓は中華人民共和国の国策として着実に進められている。また中華人民共和国政府が推進する「チベット地域支援政策」によって、大量の漢民族が社会的・経済的優位が保障されるチベット自治区に流入し、現在の自治区人口比では漢民族がチベット民族を凌駕している。
さらに前述の政治的・労働的優位性のもとに、漢民族がチベット民族を低廉な賃金で就労させている現状がアメリカ国務省報告に記載されており、資源の搾取、原住民族の労働力化などが行なわれている。
以上のような諸点をもとにして、東トルキスタン亡命政府、チベット亡命政府、内モンゴル人民党などの独立や自治を目指す諸団体は「中華人民共和国の植民地支配」という表現を使用することが多い。