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十字軍の遠征は軍事的には失敗したが、戦争によって国際交流が進んだ。ヨーロッパ商人とイスラム商人の間に交易が盛んに行われ、ヨーロッパから鉱物資源や毛織物等が輸出され、イスラムからは香辛料や絹などの交易品が安くヨーロッパに流入するようになる。<ref>キリスト教やイスラム教の戒律では利息収入が厳しく禁止されていたため、正業につくことが制限されていた流浪の民ユダヤ人が商業に従事することが多かった。ユダヤ人はユダヤ教の下で価値観を共有し、そのうえヨーロッパやイスラムに散在していたことから、彼らの間で商業ネットワークが容易に構築されて行ったことが推測される。</ref>。特にヨーロッパとオリエントの間に位置するビザンツ帝国やイタリア諸都市国家の経済が著しく発展した。
ことにイタリアでは、ビザンツ帝国や、当時、世界最高水準にあったイスラムの文化や科学技術が紹介され、しかも十字軍の失敗によってローマ教皇の権威が失墜し宗教的戒律から開放された人々によって、ルネッサンス運動が花開き近代への扉が開けられた。
イスラム勢力がモンゴル帝国に圧迫されるようになると、ローマ教皇をはじめ西ヨーロッパ諸国家は国情視察も兼ね同盟や交易を求めてモンゴル帝国に使節を派遣した。1245年プラノ・カルピニはグユクハーンと謁見を果たした。宗教や異民族に比較的寛容なモンゴル人はヨーロッパ人を受け入れ、パックスモンゴリアの下でイタリア商人やイスラム商人が頻繁に東アジアに訪れるようになり、カラコルムや大都などの主要都市にまで長期滞在する者さえ現れた。中でもマルコ・ポーロは約20年にわたって行われた旅行体験を口述し東方見聞録として著した。イスラム諸国、インド、中国、ジパング、プレスター・ジョンについての記述が、ヨーロッパ人の好奇心を掻き立ていっそう世界に目を向けさせる一因になった。