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5.医師とIT

IT関連技術の進歩に伴いパソコンが急速に普及し、各医療機関ではレセコンレセプトコンピュータ)だけでなく電子カルテも次第に普及しつつある。しかし、患者の重大な個人情報を取り扱うレセプト及びカルテであるだけに、個人情報漏洩事件が頻発する現在、周辺整備をなおざりにしたまま拙速にITを本格導入すれば、医療現場は混乱するのみならず、日本の医療が崩壊するとの指摘さえある。

本来、診療を行う為に掛かるコストを支払う診療報酬にIT関連機器(レセコンや電子カルテ等)導入の為の費用は全く考慮されず、その全てを医療機関側が負担してきた。2005年、国は医療制度改革大綱にレセプトのオンライン化の義務化を盛り込んだが、2006年度の診療報酬改定でも初診料の電子化加算(3点、30円に相当)を新設したのみで、約650億円と試算される財源については全く触れていない。誰でもインターネットを通じて様々な医学情報を容易に得られるようになり、ことに先端医療や新興感染症など最新の情報については、場合によっては医師と患者の知識の逆転現象さえ珍しくなくなった。

従来、医師会等を通じてのみ情報を得ていた全国各地の医師同士も、各種掲示板、メーリングリスト(ML)を通じて横断的に双方向性に情報・意見交換できるようになった。学会等ではなかなか得られない臨床現場で役立つ医学・医療の経験・知識が、全国的に共有される意義は大きい。

1999年冬のインフルエンザ流行時、medpract-ML(実地医療研究ML)という医療系MLを通じてアマンタジンの有効性が初めて全国的に注目され、その後、迅速診断法や抗インフルエンザ薬などの情報も、医学会や医師会に先んじて様々な医療系MLに流れ、全国各地の医師同士の実体験が共有された。これを学問的に将来性のあるものに取りまとめたものとして、日本臨床内科医会のインフルエンザ全国調査研究:FLU・STUDY/JPAが注目された。

治療だけではなく医療訴訟・待遇等についても話し合われることも多く、署名活動を行ったり、あまりにリスクが高い病院から医師が退職するきっかけにもなっている。

日本医師会はこうした流れを察知して、インターネット生涯教育講座医療安全推進者養成講座などをスタートした。様々な医学会からも講演会の映像配信や、ガイドラインのネット上公開などが行われている。

(出典:Wikipedia)

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