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日本の法務省は刑務所などの刑事施設や刑罰の執行状況などの情報をなるべく公開していない。とりわけ死刑執行に関しては秘密主義(行刑密行主義)が貫かれてきた。特に死刑執行のに関しては、日本弁護士連合会がこの秘密主義を非難する声明を出し続けている。特に2006年末の執行では、欧州連合から死刑囚に執行の告知がないことが人権上問題があると強く批判された。また近年の死刑囚の待遇は面会交渉権を著しく制限するなど昭和時代中期と比較しても待遇が悪化しており、死に対する恐怖だけでなく拘禁作用によって精神に異常をきたす死刑囚が存在しており、いくら凶悪な犯罪者とはいっても人道とはかかわりがないということは問題ではないだろうかとの指摘<ref>別冊宝島「死刑囚最後の1時間」宝島社 105頁</ref>もあるが、死刑囚の待遇は公式には伝えられることはない。
日本では、2007年まで法務当局が処刑の事実(執行者の氏名等)を公式に発表することがなく、死刑囚に対し処刑の日の朝まで告知しない秘密主義をとっている。このことに対する国際的批判も根強い。この方針に対し法務省は、事前に死刑執行日が判ると、本人の心情の安定が害されるほか、死刑執行反対の抗議行動<ref>アメリカでは死刑が執行される刑務所前で死刑存置派、廃止派双方の集会が行われることが少なくない</ref>が起きる問題があるからだという<ref>佐久間哲『現代死刑囚ファイル』自由国民社 26頁</ref>。ただし1970年代ごろまでは、一部の刑務所で死刑執行を前日に対象者に告知する事も行われていたようである。しかし1975年に福岡拘置所で死刑執行直前の死刑囚がカミソリ自殺する事件があったため<ref>免田事件の元死刑囚が死刑執行日に自殺した死刑囚がいたことを証言している。</ref>、拘置所の責任を回避するため現在では死刑執行を知らせないのは死刑囚の精神の安定のための措置と主張される場合もある。しかし、毎朝いつくるか判らない死刑執行通達におびえた上に、そしてある朝突然に(朝食の後の午前9時だという<ref>アメリカ合衆国では原則として前日までに死刑執行が通知され、最後の食事は酒類以外の死刑囚の好きな料理が出される慣習があるという</ref>)死刑執行を告げ、家族や弁護人とも最期の別れをさせずに死刑を執行する慣習に対して、死刑賛成派でも日本の死刑執行の秘密主義に対しては批判的な見解も多い。
反対派は日本における最近の死刑執行は、ほぼ例外なく、国会閉会直後、年末<ref>21世紀には入ってから2001年に2名、2006年に3名が執行</ref>、閣僚の交代時期、重大ニュースの発生時期<ref>2002年9月18日に当時の小泉純一郎首相が北朝鮮訪問した日に2名の死刑執行が行われたため</ref>など国民の関心が分散しやすい時期に、政府側が意図的に死刑の存廃が議論となることを避けて執行していると主張する。ただし近年は国会の開催中であっても、法務当局が『国民の死刑存置支持率』が高いとして死刑執行が行われるようになっている<ref>中国新聞 2008年2月2日朝刊</ref>。実際に、2007年から2008年の鳩山法相による死刑執行は全て国会開催中の平日であった。
賛成派は死刑執行の手順上、法務大臣の辞任直前に執行書に署名が行われることは手続き上の結果であり、死刑執行日の多くが木曜日ないし金曜日に行われるのは、刑場の準備に時間がかかるためであると主張している。実際に死刑執行命令書が法務大臣から通達されるのは処刑5日前(例外もあるとみられる)とされ、その間に処刑設備の調整に時間が掛かるためである。なお法律上は元旦と大晦日、大祭祝日は死刑の執行は行えないと規定されているほか、土曜日と日曜日の執行も以前から行われていない。
司法当局は以前は『死刑囚の家族の心情に配慮する』ためとして、死刑執行の事実を公式に認めなかったため、白書による総数のみの発表であり、かつては報道機関が情報を摑めなかった為に死刑囚の命日すら不明のケースもあった。この秘密主義を改善するとして、1998年には当時の中村正三郎法務大臣が『死刑の執行は裁判所の判決に基づいて法務省が行う行政行為だ。行政の情報公開を進める為にも、また、死刑制度を正しく議論する為にも、死刑の執行の有無については国民に知らせるべきだ』と延べ、同年11月以降はマスメディアに対し「本日、死刑確定者に対し死刑を執行した」と事実が公開(実名は公表されないが報道機関の取材で判明する)された。以後死刑執行の部分公表が慣例化された。
特に死刑執行に熱心だった長勢甚遠法務大臣は、2007年8月には「国会閉幕中」「内閣改造前」「首相外遊中」という死刑反対派が指摘する執行条件が揃っていたため3名の死刑が執行された。また長勢は周囲に「任期中二桁を執行する」と漏らしており、法務省も「執行を増やすことが大切」という状況<ref>2007年8月23日朝日新聞夕刊</ref>だったといわれ、実際に任期1年未満で10人の死刑執行命令書に署名した事になり、その意味では公約は果たしていたといえる。次の鳩山邦夫法務大臣が2007年12月から誰に死刑を執行したかを実名で明らかにする事をはじめ、2008年2月には法務大臣自身の記者会見で死刑囚の罪を批判すると共に実名を公表したが、死刑囚に事前に死刑執行を伝えないことに対する批判についての改善が行われているかは不明である。