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刑場の様子については写真が公開されていないが、実際に執行に携わった刑務官や視察した国会議員などの証言によれば、刑場には、手前の部屋に祭壇、奥の部屋に刑場が設置されている。2つの部屋は白いカーテンにより区切られているとされており、刑場を視察した保坂展人によれば<ref>別冊宝島「死刑囚最後の1時間」101頁</ref>、東京拘置所はクリーム色をしたアコーディオンカーテンだったという。
死刑には拘置所長、立会検事、検察事務官、首席矯正処遇官(処遇担当)、首席矯正処遇官(教育担当)、医官2名、刑務官5名以上、宗教教誨師が立ち会う。検事の立会いは刑事訴訟法に規定されているが、推理小説家の佐賀潜は著書<ref>佐賀潜「刑法入門」</ref>の中で検事時代の1944年に長崎刑務所浦上支所で執行された場に、担当でもないのに興味本位で立ち会った体験を述べており、実際には多くの者が立ち会う場合もある可能性もある。
祭壇は回転式になっており、死刑確定者の信仰する宗教に応じて、仏教、キリスト教、神道の祭壇を選ぶことができるほか無宗教も選択できる。拘置所長による死刑執行指揮書の読み上げが行われる。宗教教誨師が最後の説教・説法を行う。その後、死刑確定者は拘置所長や刑務官らと別れの挨拶を行うのが一般的である。死刑確定者を落ち着かせるために拘置所長・首席矯正処遇官(教育担当)・宗教教誨師が講話を行う。祭壇には供え物の生菓子が置かれており、首席矯正処遇官(教育担当)から最後の飲食をすすめられる。しかしそれに手をつける死刑確定者は極めて稀である。拘置所長が死刑確定者に最期に言い残したいことはないか尋ねる。遺言があれば遺言を残すことができ、希望があれば遺書を書くこともできるが、時間は限られている。
一通り終わると死刑確定者は刑場へ連行される(宗教教誨師が仏教系の場合、処刑までの間、読経が行われるという)。刑務官らにより目隠しと、腕の拘束、足の拘束が迅速に行われ、頚にロープがかけられ(ロープの頚に当たる部分は革で覆われている)、長さが調節される(これらは死刑確定者を立たせた状態で行われるが、札幌拘置所のみ椅子に座らせて行われる)。なお、死刑を執行するための装置の概要は、絞罪器械図式(明治6年太政官布告第65号)に定められている。拘置所長の合図により、5人の刑務官により同時に5つのボタンが押される。これは刑務官の精神的苦痛に配慮した仕組みで、どのボタンがダミーなのかは一切不明である。床板が開き死刑確定者は地下へ落下する。なおこの手順は死刑確定者が従順な場合であり、激しく抵抗する者などは前記の儀式を省略し刑務官らの力により刑場に引き立て処刑という事になる。