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法定刑に死刑のある犯罪は以下のとおりであり、裁判所(裁判官)は、裁判の経過や過去の判例(いわゆる永山基準など)などと照準して判決を下す。
- 刑法(条文番号順)
- 内乱罪(77条1項)
- 外患誘致罪(81条:刑罰が死刑のみの罪(現行刑法上で唯一)、死亡者が生じていない場合でも死刑となる)
- 外患援助罪(82条)
- 現住建造物等放火罪(108条:判例上は通常、致死の結果を生じた場合)
- 激発物破裂罪(117条:判例上は通常、致死の結果を生じた場合)
- 現住建造物等浸害罪(119条:判例上は通常、致死の結果を生じた場合)
- 汽車転覆等致死罪(126条3項)
- 水道毒物等混入致死罪(146条)
- 殺人罪(199条:数年前までの判例では残虐な方法で2名以上を殺害した場合、または4名以上を殺害した場合などであった。しかし、ここ数年では殺害人数が1名の場合でも適用されることが多い。ただし、死刑判決が多くなかった昭和時代中期にも被害者1人で死刑になった事件も複数存在する)
- 強盗致死罪・強盗殺人罪(240条後段)
- 強盗強姦致死罪(241条)
- 大逆罪(73条)、利敵行為(83~86条)、尊属殺人(200条)- 削除
- 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律
- 組織的な殺人罪(3条、刑法199条)
- 人質による強要行為等の処罰に関する法律
- 人質殺害罪(4条)
- 航空機の強取等の処罰に関する法律
- 航空機強取等致死(2条)
- 爆発物取締罰則
- 爆発物使用(1条)
通常、刑事裁判では、主文を先に朗読した後に判決理由の朗読が続くが、判決が死刑である場合には、被告人の心理状態を考慮し主文朗読が後回しにされることが多い。このため、判決公判の冒頭に主文朗読がなされずにまず判決理由の説明が行われることは、「死刑の可能性が非常に高い」と裁判の当事者や報道機関等が判断する材料となる(例外もある)。この場合、マスコミ速報では「極刑が予想される展開」などと報じられる。
また、ノンフィクション作家の藤井誠二ら、死刑存置論者が論拠のひとつとして主張する「殺害された被害者遺族のために死刑は必要」であるとされている。実際に近年の死刑判決には被害者の厳罰感情を判決文に反映したものも少なくない。すなわち死刑確定者の生命をもってでなければ罪は償えないというものである。
その一方で、犯罪者全体では多くはないが、最近では自殺する代わりに重大犯罪行為をし、死刑にしてもらおうとする犯罪者が存在する。これらの犯罪者は被害者の生命ばかりか、自身の生命すら執着しないため、拡大自殺と呼ばれている。このような犯罪は極少数であるとはいえ、大量殺人を意図している場合が多く、死刑はむしろ望んだ結果であり、死刑制度の悪用ですらある。
また、「人の生命を奪った以上死刑は当然」という認識も多くの人が持つものであるが、前述のように日本の刑法および特別法では、他者の生命を奪わなくても死刑になる犯罪があるため、厳密な意味では誤りである。実際に戦前の松山城放火事件で死刑が適用された判例がある。しかしながら、戦後の判例で確定した死刑判決は、致死の結果を生じた場合に限定されており、現在死刑が適用されるのは故意に行った犯罪行為によって他人の生命を奪った者のなかでも、特に生命を以って償うべきであると裁判所が認定した犯罪者に限定されているといえる。