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まっすぐに伸びる茎は木化し、竹ほどではないにせよ材として活用できる。古くから様々な形で利用され、親しまれた。日本では稲刈りの後に「芦刈(あしかり)」が行われ、各地の風物詩となっていた。軽くて丈夫な棒としてさまざまに用いられ、特に芦の茎で作ったすだれは葦簀(よしず)と呼ばれる。また、屋根材としても最適で茅葺民家の葺き替えに現在でも使われている。日本神話ではヒルコが葦舟で流される。最近では、葦舟の製作も市民活動として行われるようになってきている。ちなみに、南米で葦舟といわれるのは、この葦ではなく、カヤツリグサ科のフトイの仲間を、古代エジプトにおいては同じくカヤツリグサ科のパピルスを使っている。
芦の茎は竹同様に中空なので、笛として加工するにもよく、芦笛というのがある。西洋のパンフルートは、長さの異なる芦笛を並べたものである。ギリシャ神話においては、妖精シュリンクスが牧神パンに追われて芦に身を変えたところ、風を受けて音がなったため牧神パンによって笛に変えられたという逸話から、その名が付けられている。古代中国のおける楽器、簫(しょう)も同じ系統でありる。また、クラリネットやサクソフォン、篳篥を始めとした木管楽器のリードとして活用されることもある。
この他にも、肥料、燃料、食料、生薬原料、漁具、葦ペン、ヨシパルプなどの用途があり、現在でも利用されるものや、研究が行われているものもある<ref>西川嘉廣『ヨシの文化史―水辺から見た近江の暮らし』〈淡海文庫〉</ref>。ヨシパルプについては、旧ソ連やルーマニアで製造工場が稼動していたことがあるが、日本国内においても、名刺やハガキなどのために現在も少量生産されている。
近年ヨシ原は、浅い水辺の埋め立てや河川改修などにより失われることが多くなり、その面積を大きく減らしている。ヨシ原は、自然浄化作用を持ち、多くの生物のよりどころとなっているため、その価値が再評価されてきており、ヨシ原復元の事業が行われている地域もある。