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トルのまとめ
トル(torr, 記号:Torr)は、圧力の単位である。その名前は、17世紀のイタリアの科学者、エヴァンジェリスタ・トリチェリに因む。
圧力を求める方法の一つに、その圧力によって支えられる流体の柱の高さを使う方法がある。流体はどんなものであっても良いが、水のような日常よく使われる液体では、柱の高さは非常に高くなってしまう(一応、水柱を使用した水柱ミリメートル(mmH2O)などの単位はあるが、標準大気圧を水柱で表すと10メートルを超える値になる)。よって通常は密度の高い液体、すなわち水銀が使われる。標準大気圧は約760 mmの水銀柱を支えることができる。すなわち、標準大気圧の760分の1は1 mmの水銀柱を支えることができ、その圧力を1 水銀柱ミリメートル(mmHg)と呼ぶ。水銀柱ミリメートルの別名がトル(Torr)である(厳密には異なる。後述)。
同様にして、1センチメートルの水銀柱を支えることのできる圧力を水銀柱センチメートル(cmHg)、1メートルの水銀柱を支えることのできる圧力を水銀柱メートル(mHg)という。これらには別名はない。
「トル」は、日本語の表記上は「トル」であるが、日本においては「トール」のように発音されることがある。mmHgは、「ミリ水銀」「ミリエイチジー」と読まれることがある。
1954年の第10回国際度量衡総会(CGPM)において定義された標準大気圧の値(101 325パスカル(Pa))により、1トルは正確に(101 325/760) Pa ≈ 133.322 368 4 Paとなる。
国際単位系(SI)においては、圧力の単位はパスカルを用いることになっており、トルや水銀柱ミリメートルは併用単位にもなっていない。日本の計量法においては、血圧および眼圧の計量に限って水銀柱ミリメートル、生体内の圧力の計量に限ってトルおよび10-3倍のミリトル(mTorr)、10-6倍のマイクロトル(µTorr)の使用が認められている。また、2013年9月30日までは生体内の圧力の計量に限って水銀柱メートル・水柱メートルの使用が認められている(当初は1999年9月30日までであったが、猶予期限が何度か延期されている)。未だに真空工学等の分野ではトルが使用されることが多いが、これはパスカルへ置き換えることが推奨されている。