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オペロンのまとめ
オペロン (Operon) とは、フランソワ・ジャコブとジャック・モノーによってその存在が示唆された、ゲノム上に存在する機能的な単位のひとつ。彼らは大腸菌を用いた遺伝学的解析を通して、ラクトース代謝系の構造遺伝子群とその発現を制御する塩基配列部分とを合わせて一つの単位と考え、このような単位をオペロンと呼んだ。詳しくはラクトースオペロンの項。彼らはアンドレ・ルヴォフと共に1965年、ノーベル生理学・医学賞を受けた。
この研究で提案されたオペロンという考え方では、されると証明されてはいなかった。従って、遺伝子の発現はどのように制御されているのか、つまりラクトースオペロンの項で説明されるような塩基配列成分の構成が、オペロンという概念の最も重要な点のひとつだったと言える。
ところが、その後遺伝子発現の制御の研究が進むに従って、遺伝子発現が転写の段階で調節されるということは至極ありふれた事象となり、これを取り立ててオペロンと呼称することは少なくなった。これはオペロンが普遍的な価値を持つ概念だったためだが、と同時にいささか気の抜ける発音を要求することの不幸な結末かもしれない。さらに、単一プロモーターによって転写された一次転写産物から、複数の遺伝子産物が由来することにのみ着目された結果、オペロンはおもに原核生物に見られ真核生物には基本的に存在しない、と言われるようになる。つまり、この時のオペロンは複数の遺伝子産物を支配していることが必要条件となる。真核生物の例外として、線虫類に多く存在するオペロンとはこちらのことであり、 C. elegans では全遺伝子数の1/4程度がオペロンとして転写されることが知られている。この場合それぞれの遺伝子産物はプロセシングを受けた別々の mRNA 分子から翻訳される。これは、一分子の mRNA から複数種の蛋白質が複数の翻訳開始点から翻訳されるという原核生物の機構とは異なっている。また、これらの転写産物に機能的な関連性があるとは限らない点も異なる。
現在の状況としては、原義で言うところの1遺伝子のみからなるオペロンは遺伝子と呼び、構造遺伝子部分はコーディングリージョンと呼ぶのが比較的正確かつ円滑な意思疎通を産むといえるのかもしれない。